『嫌われ松子の一生』

けっこう混んでるなーと思ったら、チケット代が1000円だと言われて気付きました。今日は1日だから安いんですね。
映画の方ですが、うん、面白かったです。現代と過去を行ったり来たりする構成は(原作通りなのかもしれませんが)秀逸だし、登場人物が多い割には話がわかりやすかったですしね。テンポも良かった。でも、あのラストで何が言いたいのかわからなくなってしまった。
おそらくCMでも使われていた「人に何をしてもらったかじゃなくて、人に何をしたかなんだよ」っていう(細かい言い回しは忘れてしまった)柴咲コウさんのセリフがテーマなんだと思ってたんですけど、あのラストの終わり方を見ると、あれっ違うのかな?と思ってしまった。もし松子は人に何かをしてもらおうとして生きていったから不幸になっていった、ということを描きたかったのだとしたらちょっとわかりにくかったですね。
そもそも松子はいろんな人にけっこう愛されているのに愛されていないと思っていたのが不幸の始まりなんですよね。ラストのシーンが死んだあとにその愛してくれていた家族の元に戻るというのだとしたらわからなくもないかな。でも生きている弟もいたな。やっぱ、わかんないや。
もちろんテーマなんてなくてエンターテイメントとして作った映画なのかもしれないですけどね。でも、それだとすると話が重すぎて何かテーマがあるように見える。同じ中島哲也監督の『私立探偵・濱マイク』の第九話も何かテーマがありそうなんだけど、話がけっこう馬鹿馬鹿しいのでエンターテイメントとしてだけでも見れるんですけどね。
まぁぐだぐだ書いたのは、かなりいい映画だと思ったんで何が言いたいのかがすっきりわかる形で終わったら良かったのになぁ、と言いたかったんですぅ。原作を読んだらまた印象が変わるんでしょうけどね。
あ、あと瑛太さんはいい役者さんだと思います。